第14章
Javaアプレットの作成
この本のJavaアプレットをブラウザで表示するには,Java (1.0)対応のブラウザが必要だ。WindowsでもMac OS 9でも,Mac OS Xでもほとんどのブラウザが対応している。
なお,他の本の例題など,ほかのプログラムを試す場合,Java 2.0という最近のバージョンのJavaには,IEなど対応していないブラウザが多いので注意が必要だ(書籍本文p. 273のメモを参照)。
プログラム例
下のプログラム例のリンクをクリックすると,
- javaのソースファイル(ファイル名が.javaで終っているファイル)ならば,次のいずれかになるはずだ。
- ブラウザにソースが表示される。この場合,内容をファイルに保存するには,[ファイル]メニューの「別名で保存」などの項目を選択すればよい。
- 「ファイルをダウンロードするか開くか」を尋ねるのダイアログボックスが表示される。この場合,内容をファイルに保存するには,[保存]の方を選べばよい。
- HTMLファイル(ファイル名が.htmlで終っているファイル)ならば,そこに指定されているアプレットが表示される。HTMLのソースを保存するには,[ファイル]メニューの[保存][別名で保存]などの項目を選べばよい。保存の際には,[Webページ、HTMLのみ][HTMLソース]などを指定する([Webページ、完全][Webアーカイブ、単一のファイル][Webアーカイブ]などを指定してはHTMLのコードは保存されないので注意)。
Javaコンパイラの準備(p. 277)
Javaコンパイラの準備方法について,プラットフォーム(OSや環境)ごとに説明する。
Javaコンパイラの準備 ― Windows XP,Windows 2000, Windows NTの場合
WindowsでJavaコンパイラを使えるようにする(インストールする)には次の手順で行えばよいはずだ。
- Sunのサイトから必要なファイルをダウンロードする(あるいはSunからCDを購入したり,雑誌の付録などでJDKが収録されているものを見つける)。
2002年6月19日現在,直接ダウンロードページへ行くにはhttp://java.sun.com/j2se/1.4/ を開けばよいが,これはバージョンが進むと変わる可能性が高い。
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JDK 1.4をインストールする前に,もし別のバージョンのJDKやその他のJava開発ツールがインストールされていたら,削除しておいたほうがよい。複数のJava開発ツールがインストールされた状態だと,JDK 1.4がうまく使えない可能性があるのだ。また,他のプログラムからの干渉を避けるため,インストール作業を始める前に,すべてのプログラムを終了させておこう。
- ダウンロードした(あるいはCDに入っている)ファイルを実行して,インストールプログラム(インストーラ)を開始する。
Windowsでインストールプログラムを実行開始させるには,他のプログラムと同様,エクスプローラでプログラムのファイルをダブルクリックすればよい。
- 表示される内容に目をとおし[はい]あるいは[OK]をクリックする。
インストール場所やインストールするもの(例題など)を自分で指定したい場合は,[OK]などをクリックする前に,指定してもよい。
- 最後に[完了]をクリックするとc:\j2sdk1.4.0_01などといった名前のディレクトリ(フォルダ)ができて,ここにインストールされているはずだ。
インストールプログラムによるインストールが完了したら,自分のコン
ピュータの環境をいくつか修正する必要がある。具体的には次のような作業を行う(ここではWindows XPの場合を説明する。Windows 2000,NTの設定については異なる部分についてあとで説明するので,一応下を読んでおいて欲しい)。
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[スタート メニュー]から[コントロールパネル]を選びウィンドウを開く。
- 表示されたものの中から「システム」を選択して実行する(ダブルクリック)する。
- ウィンドウが開くので[詳細設定]のタブを選択し,一番下の列の[環境変数]をクリックする。
- 次のいずれかを実行する。
- [xxxのユーザ環境変数](xxxはユーザの名前)の下にある項目の中にpath(あるいはPath,あるいはPATH)という項目があったら,それを選択してから[編集]ボタンを押し,[変数値]の先頭に「c:\j2sdk1.4.0_01;」を加える(最後の「;」は区切りを表すので,次の項目との間に必ずいれること)。
- [xxxのユーザ環境変数]の下にある項目の中にpath(あるいはPath,あるいはPATH)という項目がなかったら,ウィンドウ中央の[新規]ボタンをクリックし,[変数名]の欄にpathを[変数値]の欄「c:\j2sdk1.4.0_01」をいれ,[OK]をクリックする。
いずれの場合もj2sdk1.4.0_01の部分は,バージョンによって変わるので自分がインストールしたディレクトリ(フォルダ)をエクスプローラなどを使って確認していれて欲しい。
- [OK]をクリックして小さなウィンドウを閉じ,右下の[OK]ボタンをクリックして[環境変数]のウィンドウを閉じる。
- 右下の[OK]をクリックして[システムのプロパティ]のウィンドウを閉じる。
- パソコンを再起動する([スタートメニュー] ― [終了オプション] ― [再起動]の順に選ぶ。
- [スタートメニュー] ― [すべてのプログラム] ― [コマンドプロンプト]の順に選んで,「コマンド プロンプト」のウィンドウを開いて次のコマンドを入力してみる。
java -version
これで,JDK(Java開発キット)のバージョンを示すメッセージが表示されば成功だ。もしうまくいかなければ,最初に戻って設定を見直してみて欲しい。
Windows NT/2000/XPの場合は,「環境変数」を変更するウィンドウが少し異なる。
「スタートメニュー」の「コントロールパネル」を選び,その中の「システム」を選べば,ウィンドウが開く。ここで,pathの設定を変更する([変数値]の先頭に「c:\j2sdk1.4.0_01;」を加える)。
Javaコンパイラの準備 ― Windows ME,Windows 98, Windows 95の場合
c:\AUTOEXEC.BATというファイルを使って,「環境変数」の設定を行う必要がある(上のWindows XPなどの場合と環境変数の設定の仕方が違う)。
- 「メモ帳」または自分の好みのエディタで,メインハードディスク(通常はC:ドライブ)の一番上にあるファイルAUTOEXEC.BATを開く(MS Wordなどのワープロを使ってもよいが,その場合は本文p. 19などの説明にしたがって欲しい。とくに拡張子は.batにすることを忘れないで欲しい。.txtで終ったり,途中に.txtが入ったりしてはいけない)。
- 一番最後に次の行を追加する。
PATH C:\jdk1.4\bin;%PATH%
これで,環境変数pathの値が設定される(Windowsでは大文字と小文字は区別されないので,PATHとかいてもpathと書いてもPathと書いても同じことだ)。
- パソコンを再起動して,[スタートメニュー] ― [アクセサリ] ― [コマンド プロンプト]の順に選んで,ウィンドウを開いて次のコマンドを入力してみる。
java -version
これで,JDK(Java開発キット)のバージョンを示すメッセージが表示されば成功だ。もしうまくいかなければ,最初に戻って設定を見直してみて欲しい。
なお,[コマンド プロンプト]ではなく[DOS プロンプト]となっている場合や,途中に別のメニュー項目を選択する必要がある場合もある。見つからなかったら,いろいろな項目にマウスを移動して右側にリストされる項目を探してみて欲しい。
Javaコンパイラの準備 ― Mac OS Xの場合
Mac OS Xの場合,Javaコンパイラは最初から使えるようになっている。Terminalで「javac <ファイル名>」とするとコンパイルができる。
Javaコンパイラの準備 ― Mac OS 9あるいはそれ以前の場合
残念ながら,Mac OS 9以前で動くJavaコンパイラで現在サポートされているものはない。以前発売された書籍に,JDK 1.0が付随するものがあり,それが見つかればこの本の例題を動かせる。たとえば,Java言語入門などに付随している(この本の初版の在庫はまもなくなくなる見込み。現在第2版を準備中)。
Javaコンパイラの準備 ― Linuxやその他のUnix系のOSの場合
Linuxなど多くのUnix系OSの場合,Javaコンパイラは最初から使えるようになっている。ターミナルのウィンドウを開く「javac <ファイル名>」とするとコンパイルができる。これで,動かない場合はコンパイラを探してインストールする必要がある。『Java言語入門第2版』のページに説明があるのでこちらを参照されたい。
統合型開発環境(p. 279)
現在無料で入手できるJava用の統合型開発環境(IDE, Integrated Development Environment)としては以下のようなものがある。使用法に関しては,リンク先のサイトを三処して欲しい。Googleなどの検索エンジンで探せば,日本語のページも見つかるはずだ。